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「もっと良くできたはずなのに」——完成させたはずの仕事や作業に、いつまでも満足できない。そんな感覚に心当たりはありませんか。
完璧主義の正体は「自己評価との結びつき」
心理学者ヒューイットとフレットの研究では、完璧主義は単に「基準が高い」だけの性格特性ではなく、複数の側面から成り立つことが示されています。
完璧主義には、自分自身に厳格な基準を課す『自己志向的完璧主義』、他者からの期待に応えなければならないと感じる『社会規定的完璧主義』などの側面がある。自己志向的完璧主義の強い人は、完璧さの達成と自分の価値を同一視しやすく、基準を満たせないことを『失敗した自分』として経験しやすいとされる。
つまり完璧主義がつらいのは、「基準が高いこと」そのものより、「基準を満たせないこと」を「自分の価値」と結びつけてしまうことに原因があります。
基準の高さと、自己評価は別物
「もっと良くできる」と考えることと、「できない自分はダメだ」と考えることは、本来まったく別のことです。前者は成長のエネルギーになりますが、後者は消耗するだけで前に進む力にはなりません。
「70点思考」という実践的な切り替え方
完璧主義を手放す実践的な方法の一つが、あらかじめ「今回はどこまでできれば十分か」を70点程度に設定しておく「70点思考」です。
- 1
始める前に「合格ライン」を決めておく
終わってから基準を上げるのではなく、着手前に「ここまでで十分」を決めておきます。
- 2
70点に達したら、一度手を止めて提出・完了する
完璧を待たずに次のステップに進むことで、全体の生産性とやりきる感覚を積み重ねられます。
- 3
できなかった30点ではなく、できた70点に目を向ける
終わった後の振り返りでは、不足点よりも達成できた点を先に確認する習慣をつけます。
完璧を目指さなくても、積み重ねは残る
100点を目指して手が止まってしまうより、70点を積み重ねていく方が、長期的には多くのものを積み上げられます。これは、「決断疲れ」の記事で紹介した「あらかじめ決めておく」考え方にも通じます。
ココロバランスは、完璧な記録を目指すアプリではありません。今日は70点でも、支えを一つ記録できればそれで十分——そんな気軽さを大切に設計されています。積み重ねること自体が、完璧を目指すことよりも大きな価値を持ちます。
よくある質問
完璧主義は悪いことばかりなのでしょうか?expand_more
高い基準を持つこと自体は成果につながる面もあります。問題になりやすいのは、基準を満たせない自分を『価値がない』とまで結びつけてしまうことです。基準の高さと、自己評価を切り離すことが大切です。
70点で満足すると、成長できなくなりませんか?expand_more
むしろ逆です。100点を目指して手が止まる・始められないより、70点で提出・実行してから改善を重ねる方が、結果的に多くを積み重ねられます。70点思考は妥協ではなく、継続のための戦略です。
完璧主義をやめたいのに、つい細部にこだわってしまいます。expand_more
急にやめる必要はありません。まずは『今回はどこまでできれば十分か』を作業前に決めておくことから始めてみましょう。基準をあらかじめ決めておくと、途中で歯止めが効きやすくなります。
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ココロバランス編集部
心理学・行動科学の公開研究や書籍を参照しながら、日常で実践しやすいセルフケアの知恵をまとめています。強い不調が続く場合は、自己判断だけに頼らず医療機関や専門家にご相談ください。